ロードバイクのブレーキ ①リムブレーキ編

によって nicole hu で June 12, 2020

今回は、2回に分けて、ロードバイクのブレーキを特集します。

ロードバイクは趣味性の高い乗り物であるだけに、多種多様な素材・方式が混在します。しかし、ブレーキにおいては、つい最近までリムブレーキ一択でした。それはリムブレーキの優秀性と完成度を物語るものにほかなりません。

ところが、最近になり、ディスクブレーキの台頭が著しく、メーカーでは同じモデルにリム仕様、ディスク仕様のふたつを用意するのが当たり前になって来ています。どうしてこういう流れになってきているのでしょうか、そして両者は今後どういう展開になっていくのでしょうか。まずは、1回目、リムブレーキ編をおおくりします。

 

リムブレーキの歴史

ロードバイク

ICAN A18ロードバイクリムブレーキ 詳しく見る

 

左右のブレーキシューをリム両面に押し付けて止まるリムブレーキの歴史は古く、もっとも初期の頃から使われてきました。この方法は力学的に理にかなっています。ホイールの中心をつかんで止めるのと、ホイールの周辺部をつかんで止めるのとでは、必要とするエネルギーがまったく違います。

近年のリムブレーキは3種類に分かれて発展してきました。

  • サイドプルキャリパーブレーキ(ダブルピボットタイプ)  長い名前ですが、現在のロードバイクに付いているもののことです。制動力はVブレーキに劣りますが、繊細な操作が可能な完成度の高いものです。
  • Vブレーキ  MTB(マウンテンバイク)に付いていたものですが、最近のMTBはディスクブレーキにほぼ完全に移行しています。このため、クロスバイクへの搭載が主なものとなっています。強力な制動力が得られます。
  • カンチレバーブレーキ  経験の長い人は、ランドナータイプのスポーツ車のブレーキとしてご存じでしょう。シクロクロスバイクにも使用されます。

こうした、リムブレーキ全盛の時代を崩したのはMTBでした。悪路や水たまりを走るMTBにとって、ブレーキが泥や水で汚れることは、致命的な欠点となります。このため、30年ほど前からMTBのディスク化は行われていました。

ロードバイクのディスク化が始まったのはつい最近のことですが、このあたりのことについては、次回のディスク編で詳しくお伝えします。

 

リムブレーキのいいところ

リムブレーキ

ICAN Taurusロードバイクリムブレーキ 詳しく見る

 

なんといっても構造が簡単です。つまり、コストが安く、メンテナンスがしやすいのは大きなメリットです。軽量であり、故障が少ない点も見逃せません。さらに、機械の熟成が進み、制動力に不満がなく、しかも、コントロール性が抜群にいいため、これに代わるものはないと考えられてきました。

さらに付け加えると、リムブレーキがデザイン性にすぐれていることが、ディスクとの比較で見直されるようになってきています。コンパクトで扱いがラクということも、輪行(バッグに入れて持ち運ぶ)するには有難いことです。

リムブレーキの欠点が見えてきた?

ホイールのカーボン化により、完全だったはずのリムブレーキのデメリットが露見しました。

  • カーボンホイールはリムブレーキの熱に弱い
  • 雨の日の制動力が頼りない

ディスクブレーキはこの欠点を解決してくれます。「じゃ、次の時代はディスク一択だね! 」 ......果たしてそうなのでしょうか。次回のディスクブレーキ編で詳しく見ていきますが、次の章にも、そのヒントが隠されています。

 

リムブレーキ用 AERO50ホイールのご紹介

ロードバイクリムブレーキ

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ICAN のAERO50ホイールはカーボン製の超軽量ホイールです。リムブレーキ仕様と、ディスクブレーキ仕様がありますが、ここではリムブレーキ仕様を見ていきます。なぜならば、このAEROシリーズ、カーボンホイールとリムブレーキの相性の悪さを解決しようとした意欲的な製品なのです。

まず、熱対策です。

ブレーキトラック面の改良により、148°Cの熱に耐えられるようになっています。これは、従来品より約10%アップの耐熱効果を果たしています。

次に、雨の日の対策として、ブレーキトラック面に排水性の良い設計を施しています。リムブレーキが雨に弱い特性は完全には解消されていませんが、急な雨に遭っても慌てないで済むだけの性能を確保しているといえるでしょう。

 

詳しくは、以下の動画とAERO50ページをご覧ください。また、AEROシリーズには、リムハイトの異なるモデルを各種用意しています。

 

まとめ

私たちICANがリムブレーキをあきらめていないことが、おわかりいただけたと思います。リムブレーキには他に代えがたい魅力がある以上、これを残すのは我々の責務だと考えます。まだまだ、技術開発の余地があります。これからのICANにご期待ください。

次回のディスクブレーキ編もお楽しみに。

 

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