夏にロードバイクに乗る時は距離に関係なく熱中症対策しよう
夏場になると、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツ車に乗る場合は、熱中症について予め対策しておくことをお勧めします。
熱中症は、体内に熱い熱がたまって、体温調節能がうまく働かなくなる現象を言います。
一般的に長時間外にいるとなると言われていますが、最近では室内でも熱中症になることが話題になっています。
そう言った意味では、外で乗ることが多い自転車は熱中症になりやすいと言えるのかもしれません。
だからこそ、熱中症を正しく知り、安全に自転車に乗っていただきたいと思います。
熱中症は時間が短くてもなってしまう可能性もあるので、通勤・通学の際も注意が必要なのです。
熱中症対策としては「熱中症にならないための対策」と「熱中症になってしまった時の対策」の2種類があるといえます。
ここでは、それぞれの対策を合計9つずつご紹介します。
これらを知っているだけで、予防できる可能性が高いのです。
■「熱中症にならないための対策」6つ
- 涼しい時間に走る
熱中症死亡災害の発生時間帯は、午後4 時台をピークに午後 1 時台から午後 5 時台までの時間帯に多発していて、その数は全体の半数以上を占めているというデータがあります。
通勤・通学で乗る場合、朝はいつも通りの時間に出て、帰りは少し遅い時間に帰ることで、熱中症を予防することができる可能性があるのです。
ただし、朝のうちは熱中症にならない訳ではないので、以下についても知っておいてください。
- 日陰の多いコースを走る
走るコースを選べるのが自転車の良いところです。
どうせ走るのならば、日陰の多いコースを選びましょう。
どのコースを走ると日陰が多いのかは、探しながら走ると自転車通勤・通学の楽しみ方の一つであると思えるかもしれません。
- 暑いときは無理をしない
「必ず自転車で通勤・通学しなければならない」と自分の中にルールを作ってしまうと、ちょっと体調が悪い時などでも無理をして自転車に乗ってしまいそうです。
無理をせず、楽しむくらいのつもりでいた方がいいと思います。
- 涼しい服装にする
熱中症は身体の中に熱がたまることで起こります。
そのため、服装にも注意が必要です。
身体から熱が逃げにくい服装の場合、暑いですし、危険度も上がります。
ただ、単に薄着をすればいい訳ではありません。
体温調節が求められる登山家などでは、レイヤリング(重ね着)は当たり前です。
特に、一番下に着る服の肌着(インナー)の吸湿性・速乾性が重要になります。
アウターは通気性が求められます。
インナーで吸った水分を捨てる先がないと、じめじめと服の中の湿度が高くなってしまって深いです。
アウターは通気性が良いことで、汗を吸い、それを効率的に外に排出することができるのです。
最近では、ファン付きの服も出てきました。
これは、工事現場など作業着の上に着るために開発されました。
ファンがついているので、通気性は最高です。
- こまめに水分補給する
熱中対策の基本ですが、こまめに水分を補給することです。
自転車の場合、ドリンクボトルホルダーにドリンクボトルをセットして、いつでも飲めるようにしたらいいと思います。
中に入れておく飲み物を凍らせておくのは良い方法なのですが、溶けるまで飲めないことがあります。
そう言って意味では、凍らせるのはペットボトルの飲み物で、手持ちのドリンクボトルは、スポーツ飲料が良いと思います。
水もいいのですが、水だけでは身体に浸透しにくいので、塩飴などで塩分も合わせて取るようにしましょう。
4月~6月くらいだと、ホームセンターやドラッグストアでも塩飴を置いていないところがあるので、事前に手に入れておくことをお勧めします。
- 緊急時・困った時の連絡先を確認する
これも、事前対策の一つに入れておきたいのですが、通勤や通学の際、具合が悪くなった時にどこに電話したらいいのか、病院や救急の場所を事前に調べておきましょう。
多くの場合、ここまで注意するような注意深い方は、他にも事前対策をとるので熱中症にかかる確率が下がります。
■「熱中症になってしまった時の対策」3つ
- 冷たいペットボトルやタオルで身体を冷やす
注意していても、熱中症になってしまうことはあります。
具合が悪くなったり、頭が痛くなったりしたら、なによりも優先して休憩してください。
その際は、冷たいペットボトルや水で濡らしたタオルを首筋やわきの下など、太い欠陥がある所に当てて身体を冷やしましょう。
- エアコンが効いたコンビニなどに逃げる
夏場は外が暑いです。
調子が悪いと思ったら、コンビニやスーパーなどエアコンが効いている場所に避難しましょう。
ついでに、冷たい飲み物を買うことで、お店への御礼にもなりますし、熱中症対策にもなります。
- 迷わず救急車を呼ぶ
調子が悪い時は、躊躇せずに救急車を呼びましょう。
もし、間違いでなんでもなかったのならば、その方がいいのです。
救急車を呼ぶことを躊躇したが故に、万が一にも自分が思っている以上に悪い場合は、命の危機もあるのが熱中症です。
命が最優先と考えて、ここは躊躇しないようにしましょう。
このように、熱中症には知られている部分と、意外と知らない部分があります。
正しい知識を得ることで予防もできますので、「自分は大丈夫」と思わずに、事前に対策をして熱中症になることを避けるようにしましょう。
外部ライター:奥野 晃一