クロスバイクにバーエンドバーを取り付ける方法と効果
そのクロスバイクをカスタマイズするときにおすすめのパーツが、「バーエンドバー」です。
ハンドル(バー)はフラットでその端(エンド)に取り付けるバーなので、「バーエンドバー」とちょっと変わった名称で呼ばれています。
■バーエンドバーを取り付ける効果
バーエンドバーを取り付ける一番のメリットは、手のポジションを変えられることです。
ロードバイクの場合、ハンドルはドロップ経常なんので、複数の握り方ができます。
そのため、長距離(100kmくらいを指します)走っても持ち替えができるので、手のストレスが軽減できます。
一方で、クロスバイクはフラットハンドルで持ち替えはできないと言われているので、長距離走行に向いていないと言われている要因の一つです。
実際は、フラットハンドルでも持ち替えは可能なのですが、その幅を広げるのがバーエンドバーなのです。
■バーエンドバーの安全性・危険性
バーエンドバーを取り付けても、ブレーキレバーに指が届く位置ならば、何かあった際にもすぐにブレーキが握れて停止することができます。
一方で、バーエンドバーだけを握ってブレーキレバーに指が届かない場合、急ブレーキの時には一度握りなおす必要があり、ブレーキのタイミングが遅くなります。
仮に時速30kmで走行しているとして、ブレーキを握りなおすのに仮に1秒かかったとしたら、その間に進む距離は8.33mとなります。
自動車とは違い、危ないと思った瞬間、無意識にペダルを漕ぐのを止めるでしょうし、反応には1秒より短いでしょうから、実際はこれより距離は短くなると思われますが、危ないと思っても通りの脇から出てきた自動車の真ん前になる可能性は否めません。
安全のためには、ブレーキレバーに指が届く姿勢でハンドルを握るようにしましょう。
■バーエンドバー取り付けの時の注意
バーエンドバーを取り付ける時は、ハンドルのグリップを取り外す必要があります。
このグリップを外すときに注意が必要です。
少しねじるように回して、逆回転させ、また逆回転させ……と少しずつ外側に動かしていけば取れるのですが、これをやると高確率で掌が痛くなります。
普段掌をよく使っていたり、日常的に自転車に乗っていれば掌の皮が厚くなっているので大丈夫なこともあるのですが、ほとんどの方は数日間掌の痛みに悩まされるでしょう。
自転車店などに聞くと、古いグリップはカッターで切り目を入れて、切り開くのが簡単な取り外し方とのことです。
グリップを再利用しないのであればこれが簡単だと思います。
筆者のグリップはバーエンドバーを取り付けできる長さのものではなかったので、不要な部分をカットしました。
印をつけて、カッターで回す様に切ると、手間はかかるのですが綺麗に切れます。
ハサミを使うと簡単に切れるのですが、切断面が斜めになったりして見た目的にはあまり良くなかったです。
ただ、バーエンドバーを押し当てるように固定すれば切断面は気になりません。
筆者の場合は、グリップエンドが避け始めていたので、割れている部分を全部カットしたので、欲しい長さよりも短くなっています。
バーエンドバーの固定方法は製品により色々ありますが、キャップスクリュー(六角穴付きボルト)で固定するものが多いようです。
適切なトルクで固定しましょう。
そうしないと、運転中に外れてしまうことがあります。
ただ、M4とかM5くらいのねじが使われていることが多いので、人間の手でねじ切る可能性は低いです。
常識の範囲内でしっかり締めれば大丈夫と思います。
今回のグリップが短い件は、必要な長さを測定してちょうどいい長さのグリップを買えばいいだけです。
少しずつ変えていくのは、自分でカスタマイズする楽しみの一つです。
■バーエンドバーを利用した握り方
別の生地で、フラットハンドルでできる持ち替え方をお知らせしましたので、ここでは、バーエンドバーを取り付けたからこそできるバリエーションについてお知らせします。
-
スタンダード
バーエンドバーを利用した一番スタンダードな握り方です。
取り付ける角度によっては、ブレーキレバーが握れなくなってしまうので注意が必要です。
画像の場合は、親指でブレーキレバーを握ります。
筆者は普段、ブレーキレバーを中指、薬指、小指で握っています。
親指だけで握るのは多少不安がありましたが、実際にやってみると反応速度的にも握力的にも全く問題ありませんでした。
- 小指乗せ
これだけでどれほど違うのかと見た目だけならば思うのですが、実際にやってみると通常のグリップとは少し違います。
確かにストレスが軽減できるので、持ち方の1種類に追加したいと思います。
- 小指挟み
小指乗せとほとんど同じですが、やっぱりこうしたいときがあります。
なぜか指で挟むと安心感があります。
これも持ち方の1つに加えたいと思います。
- 掌乗せ(バーエンドバーメイン)
ブレーキレバーにも指が楽々届いているし、上半身の体重が点ではなく、線でかかるのでだいぶ楽になります。
しかも、2線となるので、バーエンドバーなしの時より確実に楽になりました。
- 掌乗せ(ハンドルメイン)
上記の握り方とほとんど一緒ですが、掌の重心の位置が違います。
手首の角度も違うので、長時間運転しているとこちらもありがたいのです。
- バーエンドバーオンリー
バーエンドバーだけを握る方法です。
ブレーキレバーに指が届かないので、この方法で長距離走ると危険です。
走行しながらの軽いストレッチのように使います。
当然、ちゃんとしたストレッチが必要と感じた時は、停車して腕を上げたり柔軟体操したりしてください。
バーエンドバーは、安価な商品もあるので、気軽に試すことができます。
安全は十分確保して楽しんでみてください。