ミニベロが軽量な理由とは
ミニベロは20インチ以下のタイヤ径が小さい自転車です。
見た目にも小さくてかわいいので、軽くて遅い自転車と思われがちです。
ところが、実際はイメージとは少し違います。
ミニベロが軽量な理由についてお知らせしたいと思います。
部品点数はシティサイクルと同じ
ミニベロは、タイヤ径が小さい自転車のことなので、シティサイクル(ママチャリ)と機構はほぼ変わりません。
あえて言うならば、小さい分体積が少ないです。
同じ材料で作ったとしたら、ミニベロの方が少し軽いのですが、ブレーキに部品やスプロケット、チェーンなどはほとんどが同じものなので、割合でいえばミニベロの方が重たいくらいです。
ミニベロはフレームがトラス構造になっています。
トラス構造と言うのは、三角形の形状のことで、シートポスト(サドル用の棒)が縦線だと考えれば、その上下の点からハンドルに向けてフレームが伸びて、三角形の形状をしていると言うことです。
三角形の構造は強固で、建物の設計でも多く取り入れられています。
そのため、フレームが細くてもかなり強固なフレームにできています。
一方で、シティサイクルは女性も乗ることからシートポスト下からハンドルにつながるアーム部分がありません。
またがりやすいように邪魔なフレームが排除され、それを補うように別の方法で補強されています。
どうやって補強するかと言うと、厚さを厚くしたり、低い位置で複数のアームを付けたりして強度を確保します。
もちろん、ミニベロも女性が乗るのですが、フレームがコンパクトな分、スカートでまたがっても邪魔になる位置にないので強固な形状にしやすいのです。
見た目では材質の厚みまでは分かりません。
全てのママチャリのフレームが厚いとは言いませんが、強度を確保するために設計者が苦労しているのは間違いありません。
材料が少なくて同じ強度を出せるのならば、当然そちらの方が軽くなります。
ママチャリとミニベロの重量差はこういったデザイン的な違い、構造的な近いから来ていると考えられます。
材質の違いからミニベロは軽い
ママチャリの多くは鉄でできています。
鉄は比重が7.85と割と重たい方です。
高級なシティサイクルだとアルミ製なのですが、単にアルミだけでは強度が弱いのでアルミ合金なのが一般的です。(鉄もほとんどが合金なのですが・・・)
アルミの比重は2.7なので、鉄の1/3程度しかありません。
ミニベロの場合は、鉄もアルミもありますが、シティサイクルに比べてアルミ製のものが多い気がします。
きちんと統計を取ったわけではありませんが、Amazonなどでアルミ製の自転車を検索した場合は明らかにミニベロの方が多く出ます。
材質の重さが1/3で、体積が小さいのならば必然的にミニベロはママチャリと比べて軽量になります。
そこが、ミニベロの軽さの秘密と速さの秘密になってきそうです。
ちなみに、ミニベロはカーボン製のボディも存在します。
カーボンの比重は1.5~1.8程度です。
鉄の20%程度しかありませんので、ますます軽いです。
ママチャリが20kg~30kgくらいあるのに対して、カーボン製のミニベロは約10kgです。
車体全体で重量が1/3となったら、軽さも全然違います。
ママチャリは両手で「よいしょ!」と持ち上げる重さになるでしょうが、カーボン製のミニベロは片手で楽々持ち上げられます。
ミニベロの方がデザインも自由で種類が多い
最近、ミニベロは人気が高まってきていて、ストレートハンドルのミニベロMTBやドロップハンドルのミニベロロードバイクなどが出現してきました。
折りたためるものもあるので、自転車が輪行バックに楽々入って、旅行先で楽しみと言う新しい楽しみ方をする方が多くなってきているのです。
一昔前だったら、カーボン素材のミニベロは考えられなかったかもしれません。
しかし、最近では手の届く価格帯でカーボンフレームのミニベロが登場しているのです。
ロードバイクよりも安くて、ママチャリよりも安いカーボンフレームのミニベロです。
スピードも出やすいし、軽くてコンパクト、おしゃれな感じで愛着が湧きまくります。
まとめ
ミニベロが軽いのは、シティサイクルと比べて車体が小さいからですが、強固な形状にできることも一因です。
その分、同じ強度でも薄くできて軽くできるのです。
最近では、ミニベロ人気でMTBタイプやロードバイクタイプが登場、我々ICANもカーボン製のミニベロ折り畳み自転車をリリースして、ますます軽量化が進んでいます。
2台目として持っていてもワクワクするようなものが出てきました。
ぜひチェックしてみられてください。
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