高いクロスバイクと安いクロスバイクの差とは

によって nicole hu で April 11, 2022
自転車を選ぶときに、価格は重要な要素の一つです。

人は6つの要素を比べていると言われています。

 

色、形、柄、機能、サイズ、そして、価格の6つです。

その中でも、価格の要素は大きいので、安い自転車は魅力的に感じてしまうかもしれません。

ところが、「価格に対して質」を示すものがありませんので、価格に対して良い物だったか、つまり、お買い得かどうかは分からないのです。

 

筆者が2万円台のクロスバイクを実際に買って、乗ってみた感想をお知らせします。

 

メッキやコーティングが弱い

まずは、メッキとコーティングについてお知らせしなければなりません。

メッキとは違う材質の金属を使って、表面の状態を変質させたものです。

誤解を恐れずに言うとしたら「きれいな錆」です。

 

コーティングは樹脂などが多いのですが、表面に薄く塗ることです。クリア塗装などもコーティングなので、その方が分かりやすいかもしれません。

 

さて、それを踏まえて、乗り始めて1か月くらいで分かり始めるのが、メッキやコーティングの弱さです。

メッキは、少し専門的な方ならば、見た瞬間分かるのですが、筆者レベルではメッキ厚が薄いとか、きれいじゃないとかは分かりません。

 

しかし、コーティングが薄いのはすぐに分かってきます。

クロスバイク

何もせず、雨にもさらさず乗っていたのですが、ほんの1週間程度でコーティングがはがれ始め、黒くなってきました。

触ったりもしていないのですが、みるみる汚くなってきました。

 

これはサンドペーパーで磨けば取れるのでしょうが、コーティングがなくなるので、自分で再度コーティングする必要が出てきます。

また、磨く際にメッキまで取ってしまったら最悪です。

 

写真の銀色の部分は「ニッケルメッキ」という種類のメッキだと思いますが、一般的にメッキ厚は30μm程度です。サンドペーパーで付けた傷は50μm~100μmになるでしょう。

あまりメジャーな単位ではないので、補足しておくと、髪の毛1本の太さが60μm~80μm程度です。

 

μmは昔「ミクロン」と呼ばれていた単位なので、一定以上の方にはそちらの方が馴染みがあるかもしれませんね。

大事に乗っていても、自然とこのようなことが起きてくるのは、安い部品を使っているからに他ならないです。

 

錆やすい

上記でもお知らせした様に、メッキが薄いと錆びてきます。

こちらはスプロケットですが、油を塗っていてもどんどん錆びてきます。

クロスバイク

 

後ろの方に「SHIMANO」と書かれたスプロケットが1枚だけあります。

恐らくこれはシマノ製でしょう。

そして、それよりも前は他社品です。

 

シマノ製は安くても一定以上の性能があるのか、同じ条件でも全くと言っていいほど錆びていません。

それに足して、手前側のスプロケットは一様に錆びています。

 

初期整備が弱い

お店や工場にはよると思いますが、とりあえず、組み立ててあれば大丈夫という思想が見え隠れします。

 

その一つが、変速機の調整です。

自分で手を入れないと良い位置で収まらなくて、チェーンとスプロケットが擦れる音が気になってしょうがなかったです。

 

次にブレーキ、あんまりよく利きませんでした。

こちらも自分で一度バラして、再度組み直して使っています。

そのまま乗るには怖すぎました。

 

クランクの軸は、一度全部バラさないと完全に音は止まらないようです。

以前の記事で音止めについてお知らせしましたが、本当に一時だけのことでした。

本格的に手を入れないと、音止めは出来なさそうです。

 

後は、初期整備の項目に入れていいのか分かりませんが、ボルトがやたら長い物のことがあります。

クロスバイク

 

ボルトが長すぎることに良いことは何もありません。

突起物となって、部品や服、身体など痛めてしまう可能性が出てきます。

適正長さのボルトを買いに行く必要が出てくるし、締め直す必要も出てきます。

 

部品のグレードが低い

部品のグレードが一様に低いです。

例えば、シマノ製のブレーキはグレードが高い方から、DURA-ACE/ULTEGRA/105/TIAGRA/SORA/CLARISなどがあります。

 

DURA-ACEとCLARISをブレーキシューだけの価格だけ比較してしまうと、DURA-ACE2万円、CLARIS2千円という感じです。

既に10倍の価格差がありました。

自転車には当然、前後にブレーキが付いていますので、ブレーキシューだけで4万円と4千円という圧倒的な価格差が出てきました。

 

ブレーキは中間の105以上がいいとされていますので、105もブレーキシューだけの価格を調べると、大体8千円前後になるみたいです。

 

フレームも当然、材質で価格差が生まれますが、それ以外にも部品一つ一つに品質差、価格差が生まれてきます。

結果、置いておくだけでどんどん錆びる、整備不十分な低品質な製品と、高級素材だけど、きちんと組まれて安心な製品に分かれてきてしまうのです。

 

そして、ある程度まともな製品を選ぶと、ロードバイクならば10万円、クロスバイクならば5~8万円くらいのものを選ばないと、逆に損してしまうことがあるのです。

 

部品の質が悪い

ボルトの質なども見ていると、メッキが薄いものが使われていたりして、錆が早いです。

もちろん、毎回油をさすなどすればある程度何とかなります。それでも現実的にはそんなことはしないと思うので、錆はかなりの頻度で発生します。

 

筆者がICANの完成品を見て思ったのは、部品のグレードが良いこと。シマノ製が多くて好印象でした。

ぜひ、あなたの厳しい目でもチェックしてみられてみてください。

 ICAN日本倉庫にあるカーボンホイールのジャンル

 

結論

安い自転車は安いだけの理由があります。

毎日乗るような自転車は、それなりに良い物に乗られることをお勧めします。

その分、愛着も湧きますし、長くいい状態で乗ることができます。

 

外部ライター:奥野 晃一

▲ICAN エアロロードバイク A22

コメントを残す

コメントは公開する前に承認する必要があることに注意してください