ロードバイクのフレームの種類と価格
人気のロードバイクを見ていると、価格差がすごくあることに気づきます。
高いものはぼったくりで、安いものは誠実なのかと言うと、一概にそうとは言えないのです。
高いものは高いなりに、良いものなのです。
ロードバイクのフレーム3種類を例にして価格差についてお知らせしたいと思います。
自転車のフレーム3種類
自転車のフレームの素材は3種類で、以下のものがあります。
・クロモリ
・アルミ
・カーボン
ちなみに、上から価格が安いもので、下に行くほど高価です。
まずは、素材で価格が違うのです。
そして、下に行くほど軽い素材です。
上から下に自転車の歴史が進んでいると言ってもいいでしょう。
より良い素材が開発され、自転車も進化しているのです。
クロモリ
「クロモリ」と聞くと「黒森」と思ってしまい、人の名前だと思いがちです。
実際は、素材の名前で、正式名称は「クロムモリブデン鋼」という鉄の合金です。
合金なので、多少は変わりますが、鉄の比重は7.85です。
つまり、1kgの鉄は7.85kgと言うことです。
自転車のレースなどのために人間はダイエットしたりしますが、それほど軽いことは速さに有利なのです。
人間が痩せるよりは、自転車が軽くなった方が簡単なので、レースなどでクロモリのフレームの選手はまずいません。
ただ、クロモリにはクロモリの魅力と強みがあり、クロモリレースなどクロモリ好きが集まるレースもあります。
アルミ
アルミはアルミニウムのことです。
実際は、アルミニウム合金で比重は2.7。
鉄よりも圧倒的に軽いことが分かります。
1kgで2.7kgしかないと言うこと。
鉄の35%ほどしか重さがありません。
軽いはずです。
その昔(2002年ごろ)は、マグネシウム合金のフレームが登場しました。
ロードバイクのレースでも次々進化していったのですが、2009年ごろにはなくなります。
マグネシウム単体では腐食(さび)しやすくて扱いが難しかったのです。
そのため、アルミとの合金でフレームを作っていたのですが、筆者も2019年ごろ以降マグネシウム合金のフレームが売られているのを見たことがありません。
ICANでもアルミ素材のフレームはありません。
カーボン
カーボンと言えば「炭素」ではあるのですが、炭素繊維なので実際は糸状のもので編み込んで形を作り、焼き上げて成形します。
イメージ的には焼き物のような捉え方で良いと思います。
カーボンの比重は1.8。
1kgで1.8kgと言う軽さです。
鉄(クロモリ)と比較すると23%程度しかないのです。
焼き物と言うと容器の様に割れることを想像してしまうかもしれませんが、樹脂(プラスチック)の要素もあり、若干ですがしなります。
鉄だと一定以上の力が加わると曲がるのですが、カーボンはある程度までは耐えて、一定以上になるとボキリと折れるような素材です。
「靭性」と言って固い素材で、曲がりにくい素材なのです。
ボーイング787の主翼にも使われて話題になった素材です。
ICANで取り扱うロードバイクの素材はカーボンがほとんどです。
こちらの動画を見ていただければ分かると思いますが、組み立てる工程を見ただけで、クロモリとは明らかに違う軽さが分かります。
フレームを片手で楽々持っていますよね。
ICAN グラベルロードの完成車までの取り付け方
こうして一から組みあがっていくのを見ると、お店に置いてある完成品(いわゆる吊るし)とは全く違うのだと実感できます。
1台1台こうして手作りで組み立てているのを見るとワクワクしますよね。
まとめ
ロードバイクの素材は、大きく分けて、クロモリ(鉄)、アルミ、カーボンの3種類です。
もちろん、マイナー物を探せば、チタン、木などもありますが、カーボンが一番軽い素材です。
クロモリ7.85、チタン4.51、アルミ2.8、カーボン1.8となっています。
素材の歴史は自転車進化の歴史です。
素材のことを知ると、一度カーボンフレームを手に取ってみたくなりませんか?