エアロロードはスピードキングか?
エアロロードが気になる方の中には、ある程度のロードバイク経験者もいることでしょう。2台目、3台目のバイクとして考えている、そして、体力に自信があり、高速でブッ飛ばすのがストレス解消なんだけど、あと一伸び、プラス数km/h先の世界を見てみたい。
頼もしい限りです!
きょうは、そんなあなたとエアロロードバイクの世界を覗いてみたいと思います。
エアロロードバイクのこと
すでに、ご存じの通り、エアロロードは、高速で最強、しかし坂道には弱く、横風にも弱い、といった特性があります。
事実はその通りなのですが、そう言い切れるのは、ICANが豊富な実験データを蓄積しているからです。ここでは、私達の得ている基本的な情報をお話します。
エアロロードバイクの走行性能
どれだけ空気抵抗が少ないかを数値で判断するために、走行抵抗を表示できるパワーメーターという測定器を使います。もちろん、実際にはデータ上と体感上では違いがあり、そのあたりも交えてお話します。
比較するのは、エアロ代表として、ICANのエアロロードバイクAERO A9、そしてノーマルバイクは、ほぼ同等のスペックを持ったカーボンバイクです。500gほどの重量差があり、エアロバイクの方が重くなっています。
①平坦路
エアロロードが普通のバイクよりも明らかに有利なのが平坦で平滑な路面です。
数値にしてパワーメーター上10W程度エアロバイクが有利です。
この空気抵抗の両車の差は、体感上の差として、結構大きく感じられます。スピードの乗りも、伸びもエアロバイクの気持ち良さはダントツです。
ただし、相応に鍛えた体を前提とすることは言うまでもありません。
平坦路は特に横風の影響を受やすく、ロスも出やすくなります。その場合は横向きの走行抵抗となってエアロ効果の邪魔をします。
では、横風の影響を受けない風洞実験ではどうでしょう。当然とはいえ、はっきりとエアロバイクが有利というデータが出ています。
②登り道
車体重量、特にホイールの重量差が効いて、通常のロードバイクに軍配が上がります。その差は13~15Wほどにもなります。体感上の違いも大きいものです。
重量が走行に与える影響は、人の体 < バイク本体 < ホイール・タイヤの順に大きくなります。その点でも、リム高の低く軽い通常のホイールを履いたバイクが坂道では有利です。
③下り道
想像通り、エアロはこの場面では実力を発揮します。数値には表れませんが、操縦安定性にも違いが感じられます。この体感上の違いはやはり大きいものです。
エアロロードバイクをエアロらしく乗るには
エアロバイクの空気抵抗の少なさを活かすためには、装備品にも気を遣う必要があります。
ウエアは整流効果のあるもの、バッグ類も整理し、取付位置にも気を遣いましょう。
現在、タイヤのトレンドは、走行抵抗の少なさが認められて徐々に太くなる傾向がありますが、エアロ効果を考えると25C程度にとどめておくのが無難でしょう。空気圧も色々試して、自分に合ったポイントをみつけておかなければなりません。
タイヤタイプ(クリンチャー、チューブレスレディー、チューブラー)による違いも考えられますが、エアロ効果というよりも、タイヤの特性上の違いになります。軽いチューブラーはやはり登りでは有利です。平坦路ではクリンチャーが有利、体感上は快適で滑らかなチューブレスレディーが有利となります。
リムハイトは、ICANのAERO A9が40㎜、比較したノーマルロードが25㎜でした。ICANが推奨するエアロホイールのリムハイトは40~50㎜ですが、40㎜というのはオールマイティに使えるサイズとしてベストかもしれません。
ICANのエアロロードバイク AERO A9について
ここで比較の対象としたモデル、ICAN AERO A9をあらためてご紹介します。
エアロバイクとしてアッパーミドルクラスのAERO A9、ICAN渾身の作品です。
TORAYのT800、T700というハイグレードなカーボン素材を使用し、エアロと軽量化を両立させています。
カーボンホイールはICAN製の定評あるAERO40を使用しており、将来的にもグレードアップの必要性を感じさせない良質なものです。
コンポーネントは、お約束のシマノ・アルテグラ、電動のDI2を奢っています。
ブレーキもアルテグラのディスクとなっており、まったく申し分のない内容であることはお分かりいただけると思います。税込392,052円です。
詳細は、以下のサイトから見ることが出来ます。
ICAN AERO A9
最後に
エアロロードバイクはハイスピードなツーリングを楽しむライダーに最適なバイクです。
しかし、強いものにも弱点はあります。
ここを踏まえて、エアロロードの世界に進んで行ってみてください。
きっと新しい世界が待ち構えていることでしょう。