初心者がロードバイクのメンテナンスでやる失敗【日々のメンテ編】
ロードバイクは専門的な自転車だと言えます。
日々使うことで劣化する部分もあり、日常的なメンテナンス必須です。
その日々のメンテナンスの時に間違えてメンテしてしまうと、自転車の調子を悪くしたり、最悪の場合壊してしまうこともあるのです。
ここでは、初心者がロードバイクのメンテナンスでやる時によくやりそうな失敗をピックアップしました。
「この辺しっぱいするんでしょ?」というウケから目線というよりは、筆者自身が過去に失敗したことのある恥ずかしい記録であると言えます。
ぜひご覧になって、あなたは同じ失敗が無いようにしてください。
■空気入れ過ぎ
自転車のタイヤには空気を入れるのですが、初心者はどのくらい入れたらいいのかを間違えがちです。
タイヤには側面に適正空気圧が記載されています。
例えば、タイヤの側面に記載されている適正空気圧は「90~125psi / 6.2~8.6bar」。
ロードバイクは空気圧高めです。
ホイールの径は700で幅が23C(700×23C)が主流でしたが、最近では少し幅広の25C(700×25C)になっています。
いずれにしても細いタイヤに高い圧力で使うのがロードバイクのタイヤです。
チューブは多かれ少なかれ常に空気が抜け続けています。
どうせ抜けるのだから、表示よりも少し高めの圧力まで空気を入れておこう、などとしてはいけないのです。
想定しているよりも高い圧力にすることで、余計に空気が抜けやすくなったり、バルブ部分が壊れたりしてしまいます。
クロスバイクは、ロードバイクに比べ少し空気圧が低めです。
例えば、110PSI/7.7BER。
シティサイクルとも言われるママチャリは更に空気圧は低いです。
MTB(マウンテンバイク)などは、更にタイヤの太さが太いので、空気圧が低いこともあります。
いずれにしても、表示の適正空気圧よりも低い状態で乗り続けると、パンクしやすくなったり、乗り心地が悪くなったりします。
それだけではなく、漕ぎ始め等にタイヤの変形が多くなりますので、漕ぎ抵抗が大きくなりして疲れやすくなってしまいます。
もちろん、スピードも出にくくなります。
自転車の空気圧は適正にしていないとデメリットばかりで、メリットはありません。
■ボルトの絞め過ぎ
メンテナンスの時全般の話ですが、ボルトは絞め過ぎだったり、緩過ぎだったりすることが多いようです。
自転車に使われているボルトの径は、M3というねじ部分の外径直径が3mmのもの、M4、M5、M6などが使われています。
M3、M4くらいのねじだと(それぞれねじ部の外径直径が3mm、4mm)力任せにねじ込むとねじ山が崩れてねじがダメになります。
M5、M6くらいだと相手(ねじ穴)が鉄だと殆どの場合大丈夫なのですが、相手がアルミだと同様にねじ切ってしまう可能性があります。
これが難しいところで、ねじは締め付け力(トルク)が強すぎても、弱すぎてもダメなのです。
一般的な絞め付けトルクがねじの径ごとに決まっていて、特に注意が必要な場合は自転車の説明書などに指示が書いてあるのです。
適正トルクで締め付けるには、トルクレンチを使うのが確実です。
ただ、正直トルクレンチを使うのは面倒なので、普通の場所はトルクレンチなしでも締められるようになりましょう。
少し練習すれば手の感覚で覚えることができるようになります。
ただ、自転車を使って練習するとねじ穴をダメにしてしまうので、適当な鉄やアルミの板にタップを切って練習した方がいいでしょう。
■バーテープ(ハンドルテープ)巻けない
バーテープは、ハンドルに巻いてあるあの滑り止めのテープのことです。
巻き終わりの部分が剥げてきたり、ハンドルのRの部分でハンドルがテープの隙間から覗いてきたりします。
このテープは元々消耗品なので、ある程度劣化してきたら剥がして巻き直す必要があります。
剥がした時には、テープ裏面の乗り部分が残ることがあるので、百均などでシール剥がし材を買ってくるか、ホームセンターでパーツクリーナーを入手して綺麗にしてから新しいテープを巻くようにしましょう。
巻き方は、ちょっとしたコツがあるので、YouTubeなどを見られて参考にしながら実際にご自分でやってみるしかありません。
■チェーンオイルが多すぎる
自転車にとってチェーンも消耗品です。
その劣化をおさえるのがチェーンオイルなのですが、適性が分からず、チェーンオイルを塗りすぎる傾向にあります。
多すぎると、遠心力で飛び散るので服が汚れたりしてあまり良くありません。
チェーンピルにもウェット、ドライなど種類があり、オイルごとに適性の量が異なるので一概に言えませんが、チェーン表面にうっすら艶が出る程度で十分です。
一度に大量のオイルをつけて使うよりも、こまめにオイルを塗布した方が無駄もなく、効果が高いと思われます。
■変速機の調整を崩してしまう
変速機はアジャストボルト2本で調節できるようになっていることが多いのですが、この設定をいじって壊してしまうことがあります。
この調整が意外と難しくて、動画などを見てすぐに調節できるようになれるとは考えにくいです。
道理を分かる意味では動画もいいのですが、その上で練習(試行錯誤)も必要なので、最初はサイクルショップの方の手解きなどを受けた方がいいと思います。
■ブレーキシューの残り見逃し
ブレーキシューもまた消耗品です。
日々ブレーキをかけるとほんの少しずつ削れていくのです。
摩耗して、のこりが1mm程度になったら交換なのですが、実際はそこまで使い切らずに交換されることをお勧めします。
摩耗してくると、リムとブレーキシューの隙間が広くなってきます。
これは週1の点検などの時に気づいたり、日々の運転でブレーキの感覚が違うなと思って来たら調整してご自分のいいブレーキ具合を維持されるようにしてください。
以上、6種類の日常点検時に初心者がやってしまいがちな失敗をお知らせしました。
あなたは同じ失敗をされない様にご注意ください。
外部ライター:奥野 晃一