MTBホイール交換の意味するところ
ヘビーデューティーな使用に耐えられるMTB(マウンテンバイク)ゆえ、ホイールもハードな環境にさらされます。
MTBホイール交換を検討する理由は、次の3つが考えられます。
① 性能アップやサイズ変更がしたい
② 現用ホイールが破損した
③ 使用状況に応じて何本かのセットを揃えたい
今回は、これらのことについて考えていきたいと思います。
MTBホイールのサイズについて
① リム径
まずはリムの直径です。
ご存じの通り、MTBホイールの外径には主に26インチ、27.5インチ、29インチの3サイズがあります。
1970年代に登場したMTBのホイールは26インチでした。
2000年代になり、競技用を中心に29インチが使われ始めました。
29インチのメリットは、路面の不整に強く、スピードに乗ってからの安定感があり、接地面が広くグリップ性能の高い点にありました。
その反面、重量増となり、低身長のライダーには扱いにくいことなどがあげられます。
2013年になり、27.5インチが登場します。
これは、26と29の中間サイズで、両方の良さを活かしたものでした。
現在の主流は27.5と29に絞られて来ており、特に本格レースでは29の採用が目立ちます。
【参考】
リム径をミリに換算すると、次のようになります。
26インチ →559㎜
27.5インチ→584㎜
29インチ →622㎜
このように、26と27.5は径が近いことが改めて実感できます。
さらに、MTBホイールのサイズには、リム幅とハブ幅の違いがあります。
② リム幅
リムの左右の幅は23.5~40㎜程度の範囲で選択できます。
合わせるタイヤの幅によって使い分けますが、クロスカントリーやトレイルライドには幅が狭く軽量なものを合わせスピード重視、ダウンヒル・エンデューロ等には幅広を合わせ安定性を重視します。
③ ハブ幅
ハブ幅はブースト規格といい、従来は後142㎜、前100㎜でしたが、2015年に変更となり、後148㎜、前110㎜となりました。これを採用しているニューモデルも続々登場しています。
MTBホイールのサイズ変更
① 径の変更
26インチを27.5インチに変更することは、多くのケースで可能かもしれません。
フレームのホイールハウジング部分に余裕があり、ディスクブレーキ付であれば、検討の余地があります。
26→27.5へのサイズアップにより、高速巡行性、安定性の向上が期待できます。
② リム幅の変更
リム幅を広くして幅の広いタイヤを履かせる改造です。やはり、ディスクブレーキ付の方が改造はやりやすいでしょう。
幅の広いタイヤは、空気圧を低くできることも大きなポイントです。
また、タイヤのねじれやリム脱落も起こりにくくなります。
これにより、ダウンヒル、エンデューロなどの過酷な条件の中で、接地性、安定性の向上が期待できます。
③ ハブ幅の変更
ハブのブースト規格を、後142㎜/前100mmから、新しい規格の148㎜/110㎜に変更することで、安定性、剛性の向上が期待できます。
新規格への変更は、たいていのMTBで可能です。
性能アップがしたい
MTBにおいても、特に登りの性能を高めるために、軽量化は有効です。
強度の点で、無難なアルミホイールが広く使われて来ましたが、カーボンホイールの技術改良により、強度・軽量を満たした製品が造られるようになっています。
そのホイールが信頼に足るかどうかの見極めのひとつに、保証期間の長さがあげられます。また、同時に本格MTBのフレームや完成品を製作しているメーカーかどうかも判断の参考になります。
また、競技のジャンルによってタイヤの太さやパターンを変えるために複数のホイール/タイヤセットを用意すれば、1台でその競技に最適のMTBに仕上げることも可能となります。
ICANのMTBホイール
ICANでは、早くから、MTBホイールのカーボン化に取り組み、レースからのフィードバックをもとに技術を蓄積して来ました。
すでに、軽量化と丈夫さのハイレベルな両立が実現しています。
その自信の表れとして、ICANではMTBホイールに対し、3年間の長期保証をおこなっています。
まとめ
MTBの業界をレースが牽引していることについてはロードバイクなどと同じです。
その中でも、特に目まぐるしく変化しているのがMTBの世界といえます。
クロスカントリー、エンデューロ、ダウンヒルさらにはダートジャンプをはじめとするトリックの数々。より高度なコース設定や技により、常に制作現場へのフィードバックがおこなわれています。もちろん街乗りのオシャレな自転車としても人目を惹く存在です。
このように、MTBは日本でも目を離せない存在となりつつあります。
私達ICANもMTBの進化をバックアップするべく、技術開発に取り組んでいます。
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