クロスバイクの耐久年数と耐用年数とは

 筆者は通勤用にクロスバイクに乗っています。

近年続く自転車ブームで同じくクロスバイクに乗る人が多くなっていて、よく何年くらい持つのか尋ねられます。

 

安くない買い物ですので、どれくらいの期間乗れるのか気になるのかもしれません。

その時に、ちょっと気になる言葉が出てくるので、それについてもお知らせしようと思います。

 

耐久年数と耐用年数

「どれくらい持つか」という話の時に「耐用年数はどれくらいか」と聞かれることがあります。

質問者の意図としては「寿命はどれくらいか」を聞きたいとします。

ただ、良くないのは「耐用年数」という言葉です。

 

これは法律用語で、減価償却が何年かという事を尋ねています。

自転車の耐用年数は日本の国税庁によって2年間と決められています。

 

これは、ロードバイクもクロスバイクもMTBも同じで、シティサイクル(ママチャリ)も子供用の自転車も同じです。

 

つまり、「2年間したら壊れてもう乗れません」という意味ではありません。

法律的に税金の控除を受けることができる機関が2年間という事です。

個人で自転車を買った場合、この「耐用年数」はほとんど関係ありません。

 

一方で「耐久年数」という方が「寿命」と同じ意味となります。

 

クロスバイクもロードバイクも同様ですが、年数で決まっているわけではありません。

1年に1kmしか走らない人と10万km走る人がいるとしたら、当然10万km乗る方が劣化は激しく、早く乗ることができなくなります。

 

また、丁寧に乗る人と雑に乗る人がいるでしょうから、単純に距離で考えるのも難しいです。

更に言うと、メンテナンスをこまめにする方と全く手を付けない方では、自転車の痛み方は全然違います。

 

このように、乗り方、乗る距離、メンテナンス頻度など様々な条件で寿命は変わってきます。

 

ただ、誤解を恐れずお知らせするのならば、大体10年くらいは乗れるのが一般的のようです。

 

では、次に具体的にどのようなところが痛んで寿命を迎えるのか、クロスバイクオーナーさんに聞いてみました。

 

クロスバイクの寿命を迎える場所

  • 塗装のはがれ

「汚れたら拭く」などの簡単なメンテナンスを怠ると、塗装が剥げてくることがあります。

カーボンだろうと、アルミ、クロモリ(鉄)でも塗装が剥げたくらいでは強度的に全く問題はないのですが、それなりの価格のフレームを使っていると、塗装のはげが許せなくなってきます。

 

ただ、少し手を入れて、補習すればまだ十分乗ることができます。

もし、お手持ちの自転車の塗装がはげて気になっているようだったら、補習して胸を張って乗れるようにされてください。

 

  • クランク軸のベアリング劣化と穴の広がり

クランク軸はペダルの軸を支える部品です。

 

ベアリング(玉軸受け)と呼ばれる小さな球が入っている部品が劣化してきます。

多くの場合、このベアリングは市販品でJISの規格で作られています。

専用工具こそ必要ですが、比較的安価に交換することができます。

 

ただ、このベアリングを取り付ける穴が大きくなってきた場合、ベアリングが固定できない=軸が安定しない、という事になります。

音が出たり、ひどい時にはペダルがガクガクするようになってきます。

 

そうなってしまったら、交換が必要になってきてしまいます。

接着剤などで無理やり固定する方法はありますが、次からメンテナンスができないため、フレームの買い替えを考えることが多くなるでしょう。

 

これは対策として2つあって、まずは劣化を未然に防ぐ方法からお知らせします。

ベアリングを交換するときにはプーラーなどの専用工具を使いましょう。

叩いて取り外すような無茶をしているとフレームを痛めてしまいます。

この時に穴を痛めています。

 

次に劣化してしまった場合の対処法ですが、カーボンの補強が考えられます。

筆者は実際にやったことがないので、具体的に説明することはできませんが、補強用のカーボンシートを準備して、穴の内側に貼ることになります。

 

接着剤を使う方法と、熱接着させる方法がありますが、どちらも高度な方法となりますので、費用もさることながら技術的にも受けてくれるところは中々ないと思います。

かなり大変な作業なので、できるだけ避けた方がいいでしょう。

 

※ここでいう「よく乗る」というのは、年間で1万キロ以上を乗るような方を想定しています。

ロードバイクならばあり得るのですが、クロスバイクで通勤の場合、ほとんどの方が適合しないと思います。

片道5kmで毎日自転車で通勤したとしても、年間で2500km程度にしかなりません。

この程度の場合は、ちょこちょこ簡単な整備をして乗るだけで10年は持つでしょう。

 

  • フロントディレイラーのブラケットの破損

フロントディレイラーのブラケット(台座)が破損することがあります。

元々そんなに大きくない部品なのに、固定用の穴がいているので肉の部分が少ないものがあります。

 

そのため、長年の使用で穴のところで折れてしまうのです。

交換部品を準備すればいい訳ですが、きれいに取れる訳ではないので簡単に交換するのは難しいです。

 

ネットの情報などを見たら、ブラケットを自作される方もおられるようです。

その場合、カーボンで作る場合と、鉄やステンレスで作る場合があるみたいです。

これも、ホームセンターで買えるような簡単な部品ではないので、図面を書いてくれる設計者と加工してくれる加工屋さんを探す必要があります

 

図面は自分で描くとして、加工は最近だとネットで受けてくれるところもあるので利用してもいいでしょう。

機械設計をしている人間から言うと、割高な部品になってしまうのですが、1個から対応してくれるのでいい時代になりました。

 

これらのトラブルを回避するためには、簡単な整備は自分でやって、機器の調整などはプロに任せて、やり方を習った上で自分で行うようにしてください。

 

外部ライター:奥野 晃一

  • Mar 08, 2022
  • カテゴリー: News
  • コメント: 0
コメントを残す

コメントは公開される前に承認の必要があることをご注意ください

ショッピングカート
0
カートに商品はありません