自転車のブレーキの効きに関するチェックポイント
なかなか見ないと分からないこともあります。それを一緒に見て、解説を加えますので、ご自身で愛車のチェックをしてみてください。
ブレーキワイヤー
握るブレーキレバーが悪くなることはほとんどないので、普段違和感を感じなければ問題ないでしょう。
次にチェックすべきが「ワイヤー」です。
別の記事にも書きましたが、「初期伸び」があり買って大体1か月くらいでワイヤーが伸びるので調整が必要です。
その後も、サビることがあります。
途中に露出している所がサビることもありますが、隠れている所に水が入り込んでもらい錆びによりサビてくることもあります。
ワイヤーの異常は握った感じが変わったりするので、あなたが感じた違和感を無視せずにチェックするようにしてください。
人間はかなり優れたセンサーでもあるのです。
■ブレーキシュー
ブレーキシューは、ホイールを両側から挟んで止める部品。
ブレーキには何種類かあるのですが、ブレーキシューの形状はほとんど一緒です。
これは自転車によりますが、筆者の自転車の場合、六角レンチ1本で取り外しができるので簡単です。
取り外して、リムに接触する面を見ると色々見えてきます。
外側らからは問題ないように見えますが、ブレーキシューの片面は溝がなくなっていました。
溝が完全になくなるとブレーキが効かなくなります。
これは交換した方がいいでしょう。
Amazonで注文したら翌日には届くそうです。
土曜日にメンテナンスして、日曜日に交換が可能ですね。
価格はシマノなど有名メーカーが片方(左右1セット)で1,000円弱、無名ブランドで前後(左右2セット)で1,000円弱。
つまり、2倍くらいの価格差があるので、ご自身で選ばれるようにしてください。
一応、後輪も見ました。
こちらは摩耗しているものの、溝はあるのでそのまま使うことも可能です。
この自転車は購入から約1年で初めてのブレーキシュー交換になります。
前の方がよくすり減っているということは、筆者は前ブレーキの方をよく使っているとここから読み取ることができます。
その場合、前輪だけ交換しても構わないのですが、交換自体を忘れてしまうことがあるので、今回は両方同時に交換することにしました。
まだ生きている方は保管しておいて、次回交換の時に部品が届くまでの一時的な交換部品にしてもいいと思います。
自転車店に依頼する場合は、部品代と工賃が同じくらいだと思いますので、両方同時に交換した方がトータルは安くなると思います。
ブレーキシューのワッシャーはちょっと特殊なので、画像でご紹介します
ブレーキのブラケットの前後で特殊なワッシャーが2セット入っています。
正式な名称は分かりませんが、「テーパワッシャー」でいいんじゃないかな。
この角度が自転車によって異なるので、締め付ければ自動でいい具合の角度になる「セルフテーパ機能」とも言うべき機構が付いています。
球状の凸と凹がセットになっているだけなのですが。
何も考えずにねじを外してしまうとどうなっていたのか分からなくなってしまいますので、分解前にちゃんとよく見て、その通りに組み立ててください。
ブレーキシューについてもう一つ。
接触面のゴムを見ると銀色の粒々が入っているのが見えると思います。
これは元々ブレーキシューに入っている物ではなく、タイヤリムの表面が剥がれ落ちて、刺さったものや、道路から拾った小石や異物です。
刺さったままでリムを挟んで押さえつけるので、リムを傷つけていきます。
この傷はリムブレーキでは避けられません。
自転車に乗るたびにブレーキシューを分解して金属片などを取り除く様な方は見たことがありません。
どんなに自転車が大事でも、「そんなもの」と割り切りが必要な部分です。
ディスクブレーキにすれば、専用の円盤がそれを受けますので、リムは傷つきません。
どうしても気になる場合は、ディスクブレーキの自転車をご検討ください。
さて、取り付けの際に注意点が1つ。
ブレーキシューはタイヤに合わせて少し弧を描いていますが、角度を間違えると、タイヤ(ゴム部分)などに当たってしまって、じわじわと削っていくことになります。ご注意を。
こちらは正常にブレーキシューを取り付けた状態。
それに対して、角度がズレていると一部がタイヤに接触してこんな状態になってしまう。
漕ぐ時に抵抗があったり、異音が出たりするのでその異常も無視せずに確認が必要です。
■タイヤ
そしてブレーキが効くのに大切な内容の最後がタイヤです。
画像の様に、溝が十分残っているのでこのまま乗り続けても大丈夫です。
この溝がなくなってくると交換が必要です。
完全に溝がなくなってしまう前に交換した方がいいので、週末のメンテナンスなどの時に簡単に目視したらいいでしょう。
ブレーキ周辺(主にフロントフォーク)はブレーキシューの削れカスだと思うのですが、黒い粉上の汚れが付いています。
チェックやメンテナンスの時にこまめに拭き取ることで、いつまでもキレイなフレームを維持できます。
筆者の自転車は白いフレームにしてしまったので、この汚れ具合が目立ちます。
撮影前はいつも掃除しているのです。
外部ライター:奥野 晃一
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