【実走レビュー】ICAN AERO 50 II |1240g超軽量カーボンホイールを検証
ロードバイク用カーボンホイール市場では、軽量性・空力性能・剛性のすべてを高いレベルで実現することが求められています。
今回レビューするのは、ICANの最新ロードホイール「AERO 50 II 」。
実測重量はわずか1240g。50mmハイトのディープリムとしては驚異的な軽さを誇りながら、Sapim CX-Rayスポークやラチェットハブを採用し、本格的なレーシングホイールとして仕上げられています。
数日間にわたり獲得標高の多いコースや高速巡航区間で実走テストを行い、その走行性能や剛性、乗り味を詳しく検証しました。
ICAN AERO 50 II 主なスペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 重量 | 約1240g(実測・ペア) |
| リムハイト | 50mm |
| リム内幅 | 23mm |
| リム外幅 | 28mm |
| スポーク | Sapim CX-Ray(24H・2クロス) |
| ハブ | ICAN Ratchet Hub |
| 対応 | チューブレスレディ |
| 付属品 | リムテープ・チューブレスバルブ |
第一印象|50mmディープリムとは思えない軽さ
ホイールを手に取った瞬間、まず感じたのは重量の軽さです。
メーカー公称値は1200g台前半ですが、実際に計測したところ約1240gという結果でした。
50mmハイトというエアロホイールでありながら、この重量はヒルクライム向けホイールと比較しても非常に優秀です。
平坦巡航で求められる空力性能と、登坂性能を高いレベルで両立している点は大きな魅力と言えるでしょう。
また、マットブラックを基調としたリムデザインも落ち着いた印象で、高級感があります。
塗装を最小限に抑えることで軽量化にも貢献しており、光の当たり方によって表情が変わる美しい仕上がりです。
Sapim CX-Ray採用が走りを大きく変える
AERO II最大の特徴の一つが、世界中のトップホイールビルダーから高く評価されるSapim CX-Rayスポークを採用していることです。
軽量ホイールではカーボンスポークを採用するモデルも増えていますが、ICANはあえてSapim CX-Rayを選択しました。
そのメリットは、
-
優れた剛性と耐久性
-
高いメンテナンス性
-
しなやかな乗り味
-
世界中で補修部品を入手しやすい
というバランスの良さにあります。
単に軽いだけでなく、長期間安心して使えることも、このホイールの大きな魅力です。
タイヤ選びで印象は大きく変わる
今回のテストでは、Hutchinson Blackbirdの30Cタイヤを装着しました。
AERO IIはスポークテンションが高く、ホイール全体の剛性も非常に高いため、28C以下のタイヤを高圧で使用すると、路面からの衝撃を強く感じる場合があります。
一方で30Cタイヤを適正空気圧で組み合わせると、剛性感を保ちながら快適性も十分確保できました。
レース性能だけでなく、ロングライドでも扱いやすくなるため、この組み合わせは非常におすすめです。
実走レビュー|ヒルクライムでも驚くほど軽快
一般的に50mmディープリムは平坦向きという印象があります。
しかしAERO IIは、そのイメージを覆してくれました。
獲得標高の多いコースで走行すると、登坂時の軽快さが際立ちます。
ダンシングでの加速も鋭く、勾配変化に合わせた再加速でも反応は非常に素早く感じられました。
「軽量ホイール」と「エアロホイール」の長所をうまく融合させたような乗り味です。
剛性感はレーシングホイールそのもの
AERO IIは、非常に高い剛性を備えています。
パワーをかけた瞬間の反応は鋭く、踏み込んだ力がそのまま推進力へ変わる感覚があります。
一方で、必要以上に脚へ負担がかかるような硬さではなく、絶妙なバランスに仕上げられている印象でした。
レースや高速巡航を重視するライダーには、大きなアドバンテージになるでしょう。
ラチェットハブの完成度も高い
採用されているラチェットハブは回転性能が非常に滑らかです。
下りでは自然とスピードが伸び、巡航時の抵抗も少なく感じられました。
ホイール単体で空転させても振れはほとんど見られず、組み立て精度の高さもうかがえます。
また、フリー音も心地よく、高級感のあるサウンドを楽しめます。
横風への安定性も優秀
50mmハイトと聞くと横風を心配する方も多いでしょう。
しかし実際には、Sapim CX-Rayスポークと最新のリム形状の効果もあり、横風の影響は想像よりも穏やかでした。
突風でもコントロールしやすく、高速巡航時でも安心感があります。
ディープリムが初めてという方でも比較的扱いやすいホイールだと感じました。
ICAN AERO 50 II はこんなライダーにおすすめ
このホイールは、次のようなライダーに特におすすめです。
-
ロードレースやヒルクライムに挑戦したい
-
加速性能を重視したい
-
エアロ性能と軽量性を両立したい
-
レースからロングライドまで1本で使いたい
-
ハイエンドブランドに匹敵する性能を求めたい
-
コストパフォーマンスを重視したい
一方で、ゆったりとしたサイクリングを中心に楽しむ方には、やや高剛性に感じられる場合もあります。
性能をしっかり引き出すには、ある程度トレーニングを積んでいるライダーとの相性が良いでしょう。
コストパフォーマンスは価格以上
ヨーロッパ市場では約750ユーロ前後という価格帯ですが、
-
実測1240gという軽量性
-
Sapim CX-Rayスポーク
-
高精度なホイールビルド
-
ラチェットハブ採用
これらを考えると、非常に高いコストパフォーマンスを実現しています。
同価格帯だけでなく、さらに高価なブランドホイールと比較しても十分競争力がある完成度です。
総合評価
ICAN AERO 50 II は、「軽量・高剛性・空力性能」というレーシングホイールに求められる要素を高いレベルでまとめ上げた一本でした。
特に印象的だったのは、
-
実測1240gという軽量性
-
優れた加速性能
-
ヒルクライムでも扱いやすい反応性
-
Sapim CX-Rayによる高い耐久性とメンテナンス性
-
高速巡航でも安定したエアロ性能
これらが高い次元でバランスしている点です。
「レースでも通用する軽量ディープリムホイールが欲しい。」
「ハイエンドブランドに匹敵する性能を、より手の届きやすい価格で手に入れたい。」
そんなライダーにとって、ICAN AERO II 50mmは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
ICAN AERO II 50mm 仕様まとめ
-
重量:約1240g(実測・ペア)
-
リムハイト:50mm
-
リム内幅:23mm
-
リム外幅:28mm
-
スポーク:Sapim CX-Ray(24H・2クロス)
-
ハブ:ICAN Ratchet Hub
-
対応:チューブレスレディ
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付属品:リムテープ・チューブレスバルブ


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