無くなった自転車を見つける方法
大切な自転車ですが、思ったところにない時のショックと絶望感を経験したことがあるでしょうか?
こればかりは経験者でないと語ることができないのですが、瞬時に色々なことを考えます。
学校や会社に置いてきたのではないかとか、風が吹いて倒れたので誰かが少し離れた場所に立ててくれているのではないか、とかです。
実は筆者はここ数日通勤経路に盗難されたと思われる自転車を発見し、警察に知らせようとしたのですがある理由から叶いませんでした。
そして、その自転車は今現在も放置されたままなのです。
盗難自転車事情についてお知らせします。
■市区町村の回収(撤去)
自転車が駐輪していた状態から無くなっていたとして、最初に考えるのは「違法駐輪」をしていなかったかという事です。
道路や歩道のほとんどは駐輪禁止となっています。
許可を得ず駐輪していると、市区町村の撤去カーが来て回収して言っている可能性があります。
この時、ガードレースにワイヤーロックをかけていたとしても、回収舞台はワイヤーカッターを持っている所もあるみたいで太さが10mm程度の普通のワイヤーならば簡単に切断して持って行ってしまいます。
バーになっているU字ロックなどの場合はさすがに切れないのでしょうが、切断を試みた傷がU字ロックのUの部品のところに残っていることもあるようです。
そのような移動できなくしたアースロックの自転車は、正規の対応なのか、担当者の腹いせなのか分かりませんが、空気を抜かれることもあるようです。
ちなみに、撤去されてしまったら、保管場所まで取りに行く必要があり、保管料として2000円~3000円必要になります。
こんなことにならないように、駐輪の際は駐輪場を使うようにしましょう。
■自転車が無くなった時の対処法
ネットでは、自転車がなくなったら、警察に届けようという記事が多く、そうすれば見つかるという内容ものが多いようです。
実際、筆者も1度だけ盗まれた自転車が見つかって、警察から連絡があったことがありますが、盗難から7か月も経過しての話です。
しかも、新品だった自転車はボロボロになって、錆々でとてもそれ以後乗れる状態ではありませんでした。
防犯登録はした方がいいのは間違いありません。
そうでないと、そもそも警察へ届けても見るかる可能性は皆無なのです。
自転車には車体番号が刻印されているものがほとんどですが、ないものもあります。
あなたにとって自分の自転車は見たらすぐに分かるのですが、警察官にはそれが分かりません。
車体番号、防犯登録番号でしか判断できないのです。
■警察官では自転車を見つけられない理由とは
筆者が盗まれたと思わしき自転車を発見したのは、駐車場です。
盗難車と判断した理由は、まず、鍵がかけてなかったことと、駐車場でもかなり邪魔になる場所に置かれていたこと。
そして、珍しい車体であること。
あとは、残念ながらカンです。
盗難車の場合、防犯登録の番号で判断できるだろうと警察に連絡しました。
しかし、警察からの回答は意外な物でした。
確認しに行くこともできない、と。
その理由は、問題の自転車が停めてある場所でした。
駐車場なので、誰か個人、もしくは企業の土地です。
つまり、私有地にある自転車に関しては勝手に調査ができないというのです。
その場合は、どうしたらいいのか尋ねると、土地の所有者に確認する必要があるとのことでした。
意外な事実だったことから、土地の所有者様に連絡してみましたが、その自転車については知らない(土地所有者のものではない)とのことでした。
駐車場の放置自転車はどうなるのか質問すると、勝手に処分することができないとのこと。
勝手に移動や処分すると、今度は移動させたり処分したりした人が盗難の加害者になるというのです。
そう言えば、スーパーやコンビニでずっと停めたままの自転車があるのを思い出しました。
つまり、土地所有者さんとしては処分したいけれど、自分で手を出すと犯罪になる。
警察に届けても中々積極的に動いてはもらえないのだそうです。
■自転車が見つかったと警察から連絡が来る場合
では、防犯登録や被害届の提出が無駄かというと、自転車が見つかったと警察から連絡がある時もあります。
それはどんな時か。
知っておくことで、どの程度警察を頼ったらいいのかご理解いただけると思います。
まず、捜索などは基本的に行われません。
警察も忙しいですし、人員も限られます。
なくなった自転車1台を探し回ってくれたりはしないのです。
なんとなく、警察に被害解けを出すと同時に捜索をしてくれるような錯覚をしてしまいますが、そのようなことはないことを知っておいた方がいいと思います。
次に走行中の自転車について、盗難届と特徴が似ているのでその人を止めて職務質問、というのも残念ながらありません。
そもそも、警察官は提出された盗難届によって自転車を探しませんので、怪しいと思って止めたりはしないのです。
警察が防犯登録の番号を紹介するときは、その自転車が犯罪に使われた時や、職務質問で止めた人の自転車が盗難車かどうか調べる時です。
上記でお知らせした、「職務質問で止めない」と矛盾するように感じるかもしれませんが、あくまで止めるのは人間の方に問題があった時です。
副次的に盗難自転車だと分かり、提出した盗難届の情報を元に連絡がある流れとなります。
このように、自転車が盗難に遭っても警察では探してもらえないので、被害届は絶対に提出した方がいいですが、あまり期待せず、自分で探すのでないと出てくる可能性は低くなってしまいます。
外部ライター:奥野 晃一